3月31日付のニューヨーク・タイムズによると、ライカーズ島刑務所の閉鎖に消極的だったニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長が、閉鎖に合意したことが、関係者により同日までに明らかになった。
市長が進めようとする計画の詳細は明らかにされていないが、昨年、ジョナサン・リップマン判事の指揮の下、市議会議員らで結成された独立委員会による97ページに及ぶ報告書の内容を参考にするものとみられる。報告書によると、同委員会が第一に掲げる提案は、106億ドル(約1兆2千億円)をかけ、同刑務所の受刑者を小規模な刑務所に移すというもので、同委員会は、同刑務所を今後10年の間に段階的に閉鎖し、取り壊すべきだと考えている。取り壊された同刑務所の代わりに市内5区に合計5500人を収容できる新しい刑務所5つの建設が計画され、各施設の大きさは各区の人口に合わせ、マンハッタン区の施設が最も大きいものとなる。
市長は昨年、同刑務所の閉鎖を「素晴らしいアイデア」としながらも、それには莫大な費用と年月を要するとして、同提案を公的に支持することはなかった。
同刑務所は、禁制品の持ち込みや看守による暴力などが度々問題となっている。