従業員に自殺用の縄渡す ウエストビレッジの有名精肉店店主

 【6日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】マンハッタン区の有名精肉店店主が、ヘイトクライム容疑で捜査対象になっていることが6日、明らかになった。
 ウエストビレッジの精肉店、オトマネリ・アンド・サンズ・ミートマーケットの経営者一族の1人、ジョー・オトマネリ被疑者(58)は、同店で配達員として働くアフリカ系米国人のビクター・シェパードさん(36)に同日朝、輪状になった黄色い縄を渡し、「もしストレスを感じることがあったら、この縄を首にかけて引けばいい」と自殺を促すような言葉を放ったという。このような縄は、19世紀の米国でアフリカ系米国人を暴行する際に使用され、人種差別と迫害の象徴とされている。
 シェパードさんは、ニューヨーク市警察(NYPD)第6分署に通報し、この縄を証拠として提出した。同縄を手にしたときに恐怖で体が凍り付き、震えが来た、また、「自分に縄を渡すとき、オトマネリは笑っていた」と証言した。
 同被疑者は、「ただふざけていただけ。憎悪など全く感じていなかった」と弁解した。しかし、シェパードさんは、「とてもショックを受けた。生命の危険さえ感じた」と反論している。

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