【12日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は先月、ライカーズ島刑務所を閉鎖する計画に合意したが、同刑務所に収容中の受刑者の受け入れ先となる刑務所建設の候補地をめぐり、市議会議員らの反対に遭っている。
市議会の独立委員会は今月初め、新しい刑務所を市内各区の裁判所の近くに建設することを提案していたが、全市議会議員51人の過半数が、ライカーズ島刑務所の閉鎖については賛成しているものの、自分たちの選出地区に新しい刑務所を建設することには反対している。
ブロンクス区北部を代表するアンディー・キング議員(民主)は、同地区は既にホームレスのためのシェルターや精神障がい者向けの施設を多数抱え、飽和状態にあると反対。スタッテン島選出の全議員と区長も、同島での刑務所建設に反対だ。議員たちは、新しい刑務所建設に対する有権者からの反発を懸念している。
マイケル・ブルームバーグ前市長は2008年、ブロンクス区に近代的な刑務所を建設し、ライカーズ島刑務所の受刑者を移送する計画を立てていたが、市民からの激しい反対に遭い、頓挫している。