【14日付DNAインフォ】改築工事中のマンハッタン区にあるチェルシーホテルで現場から採取したほこりを検査したところ、基準値をはるかに上回る鉛を検出、ニューヨーク市保健衛生局(DOH)が工事の中断を命じていたことが明らかになった。
DOHは3月31日、同工事が引き起こすほこりについての苦情を地域住民から受けて同ホテルの検査を実施。その結果、室内の窓の下枠1カ所から、1平方フィート(約90平方センチメートル)当たり6500マイクログラムの鉛が検出された。米環境保護局は鉛の容認基準を1平方フィート当たり250マイクログラムと定めており、この数値は基準値の26倍に相当する。また6階から7階へ通じる階段からは、280マイクログラム(1平方フィート当たり)の鉛が検出された。
同局の検査官らは最初の検査後2度同ホテルを訪れているが、その際には異常が見つからなかったため工事再開の許可を与えたと話している。
同ホテルは今回の鉛排出の問題以外にも、昨年12月に市住宅保全開発局から違反箇所の改善が見られないとの申し立てがあり、住宅裁判所が今年2月に違反箇所の改善命令と民事制裁金3万ドル(約325万円)の支払いを命じていた。