【17日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市内の全公立学校で、給食の無償化を求める声が高まっている。
スタッテン島のジミー・オッド区長やブルックリン区のエリック・アダムス区長など市内5区長はこのほど、 給食の無償提供を来年度から実現するための新たな予算編成をビル・デ・ブラシオ市長に求めた。
市内の公立中学校では既に給食の無償化が始まっているが、クラスメートの前で無償の給食を受け取ることに対して羞恥心を感じるため、何も食べずにいる生徒が多いのが現状だという。「一律無償になれば、恥ずかしい思いをすることもなく全ての生徒が給食を食べることができ、集中力向上にもつながる。また、給食費の徴収事務や保護者の経済的な負担も軽減する」と区長らは訴える。
現在、公立中学校で実施されている給食無償化プログラムには1123万ドル(約12億2000万円)の予算が組まれているが、市内全ての公立学校で導入するとなると、推定でさらに900万ドル(約9億8000万円)の予算が必要になる。
市長室広報担当は、「既に35万の学校で導入されている同制度を拡大できるか検討したい」としている。