低所得女性の不妊治療代  メディケイドから拠出、反発噴出

 【16日付ニューヨークポスト】ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事と州議会が、新年度予算1510億ドル(約16兆4220億円)の一部を低所得の女性の不妊治療代に充てる法案を可決させていたことが16日明らかになり、波紋を呼んでいる。
 同法案は、低所得者向け医療費補助制度「メディケイド」から年間約500万ドル(約5億4200万円)を、排卵誘発剤などを使った不妊治療費に充てるというもの。州政府が同費用を負担することについては、正統派ユダヤ教徒のコミュニティーが15年間にわたり強く求めていた。
 キーラン・ラロー下院議員(共和)は、「医療保険を払うことのできない世帯のために、子どもを産む資金をなぜわれわれが援助しなければならないのか。メディケイドは州予算の半分近くを占めている」と強く非難した。
 同法案には、子宮のレントゲン、経膣超音波検査、血液検査などの診察にかかる費用を負担すると明記されているが、排卵誘発剤費用の負担については表現が曖昧だ。
 州議会は「排卵治療にかかる医療費も含まれる」と主張、クオモ知事は「不妊治療を受ける女性の治療経過を観察するだけで、薬代は負担しない」と語り、両者の間には相違がある。

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