【18日付NY1】マンハッタン区の西端部、ミッドタウンウエストおよびチェルシーのハドソン川沿いで進行中のハドソンヤード再開発計画で18日午前、同エリアの中心部に設置されランドマーク的存在となる建築物「ベッセル」の組み立て作業が始まった。
同地は総面積28エーカー(約11万3000平方メートル)。ニューヨーク州都市交通局(MTA)が車両格納用地として使用していた。250億ドル(約2兆7000億円)を投入した再開発計画は、 民間事業としては米国史上最大規模となる。
かつてはさびれていた地域だが、16棟の新しい高層ビルと新しい道路、公園、公共空間などが建設され、その中心となる公共スペースに、イタリアで制作された150フィート(約46メートル)の、階段と踊り場だけで構成されたベッセルを設置する。開発を手掛けるリレイテッド社代表取締役のジェイ・クロス氏は、「ベッセルはアートだ」と話す。
現在、現場には16台の大型クレーンが入り、約5000人の作業員が大型フードホールや高級モール、居住用ビル、90階建てオフィスビルなどの建設に従事している。東側の工事の大部分は来年に完了する予定。続いて西側の工事を開始し、2025年には完成する見通しだ。