【23日付ニューヨークポスト】ニューヨーク市の公立学校で提供する給食にハラール(イスラム教が定める食事)やコーシャー(ユダヤ教が定める食事)のメニューを組み込むよう求める法案がこのほど、ニューヨーク州議会に提出された。
宗教上の食事規定に則ったメニューを出すよう求める声は以前から上がっていたが、法案として提出されたのは今回が初めて。発案者のデイビッド・ウェプリン下院議員(民主)は「市にはさまざまな宗教を信仰する人がいる。学校でも1人ひとりのニーズに合った給食を提供すべきだ」とし、同法案が可決されれば、児童や生徒からの要請があれば全ての公立学校においてハラールやコーシャー対応の給食提供が義務付けられる。
本格的に導入するには費用がかかると懸念する声もあるが、これに対し同議員は「調理済みの食品を使えば、今までとさほど変わらないのではないか」と話す。
市内で宗教上の理由により食事制限がある児童や生徒は全体の38%を占める。市は解決策として菜食メニューを提供しているが、宗教で定められた調理方法で準備されているかどうかは分からないため、給食を食べることができず、空腹のまま授業を受けざるを得ない児童や生徒が存在するとされる。