洗剤の化学物質公表を義務化 NY州が新たな環境規制を発表

 【25日付ニューヨーク州発表】ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は25日、州内で販売する家庭用洗剤を製造する企業に対し、全ての化学成分を企業のウェブサイトに掲載するよう義務付ける新たな環境規制を発表した。米国内では初めての試み。
 州環境保護局(DEC)が監修する「家庭用洗剤情報開示プログラム」の下では、製造業者は自社製品に含まれる原料や不純物を容量も含め全て公表することが義務付けられ、人体や環境への悪影響が懸念される化学物質もその対象となる。
 DECはまた、同規制と並行して環境への悪影響を減らすために、ドライクリーニングで使用されるパークロロエチレンや類似のクリーニング溶剤の使用量を減らす規制も提案した。発がん物質と疑われるパークロロエチレンを含む洗剤に含まれる化学物質は人体や環境にさまざまな悪影響を及ぼす可能性がある。
DECのバジル・セゴス局長は「化学汚染から州民と環境を守ることはわれわれの最優先課題だ。洗剤などに含まれる化学物質の環境への流出は最小限に抑える必要があり、企業の協力は不可欠だ」と話した。知事は「今回導入する規制により、州は環境問題への新たな第一歩を踏み出した」との声明を出した。

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