シェルター内の暴力事件2倍 内部報告書から判明。家族向けは減少

 【4月27日付NY1】ニューヨーク市内にあるホームレス向けシェルターでの暴力事件が増加している。内部報告により明らかになった。
 報告書は昨年の1月から6月末までのもので、それによると暴行による逮捕は合計165件で、前年同時期の64件から2倍以上増加した。また薬物の所持や使用、売買による逮捕も同様に11件から29件に増えた。
 これはカップル用と独身者用のシェルター両方にみられる傾向で、子どものいる家族専用のシェルターでは事件数は減少していた。市のホームレスサービス局(DHS)の広報担当はこの結果について「暴力事件の増加は、事件の報告がより積極的に行われ、暴力を振るう人たちを逮捕するるようになった結果だ」と説明している。
 DHSは昨年初め、NYPDと提携しシェルターの安全措置や規定の見直しを行い、警備員の訓練を再度行っていた。NYPDのエドワード・トンプソン副局長は「シェルター内の暴力は断固として撲滅する。警備員の指導にはNYPDが当たっており、シェルターはより安全になりつつある。ただし結果が数字に表れるのは数カ月先になるだろう」と話している。 

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