【1日付ニューヨークポスト】ニュージャージー州ミドルセックス郡エジソンで4月28日、男性が人の命を救ったにもかかわらず、バックパックを盗まれる事件があった。
同郡ピスカタウェー在住のアニール・ベンナバリさん(34)は、マンハッタン区でデータ管理の仕事をしている。同日朝、通勤のためエジソン駅で電車を待っていると、女性が気を失って反対側のプラットホームから線路に落ちるのを目にした。とっさに持っていたバックパックを放り、他の通勤客らと一緒に線路に降りて女性を助けた。その直後に電車が進入し、間一髪で女性の命を救うことができた。
安心してプラットホームに戻ったベンナバリさんだったが、今度は自分のバックパックが消えていることに気付いた。中にはノートパソコンからヘッドフォン、会社の身分証明書まで貴重品が全て入っており、被害総額は約1500ドル(約17万円)に上った。
ベンナバリさんは「日常生活の中で盗難が起こることは分かる。でも、人の命を助けたこのタイミングで起こるとは」と驚き、あきれたが、「お金や物は代用できるが、命はかけがえのないもの。命を助けることができ後悔はない」と話した。
地元警察は防犯カメラの映像などから犯人の割り出しに全力を挙げている。