【4月30日AP通信】ニューヨーク州議会上下両院は4月、州で州税を収めた歴代大統領および副大統領の過去5年間の納税記録を公開するよう求める法案を受理した。発案した民主党議員らによると、トランプ大統領の州での納税記録の公開を法の下に執行するのが目的。州の納税記録だけではトランプ大統領の連邦税の詳細については明らかにされないが、同議員らは大統領が進める減税案がいかに大統領の財政状態に影響するかを、国民が見極めるための情報源にもなるとしている。
民主党が過半数を占める州下院では可決が見込まれるが、共和党が主導権を握る上院では難航が予想される。同法案は、知事や検事総長の納税記録も対象となるが、アンドリュー・クオモ知事およびエリック・シュナイダーマン司法長官は、長年にわたり自主的に納税記録を公開している。
所得税確定申告書は個人情報とみなされ公開審査の対象とはならないが、ジミー・カーター元大統領以降の歴代大統領は公開している。トランプ大統領は当初、公開を拒否していたが、内国歳入庁(IRS)による監査が終了すれば公開すると発表していた。しかし、ムニューチン財務長官は4月26日、大統領は納税記録を公開するつもりはないと発表した。