国際交流基金は3日夜、アジアソサエティーで公開対話「モンキービジネス〜日米作家によるダイアローグ」を開催。日本の現代文学を英語に翻訳して紹介する文芸誌「モンキービジネス」第7号の発行記念。ペン・ワールド・ボイスズ・フェスティバル2017の一環。
日本から芥川賞作家の小山田浩子さん、カリフォルニア州在住の詩人、伊藤比呂美さん、小説家のジャメイカ・キンケイドさん、ブライアン・エバンソンさん、ヨーク大学教授のテッド・グーセンさん、編集者のローランド・ケルツさん、翻訳家でモンキービジネス共同責任編集者、東京大学特任教授の柴田元幸さんが登壇し、自作とお互いの作品について縦横に語り合った。
柴田さんから日本の女性版カフカと評された小山田さんは、ありふれた家族の物語でありながらどんどん怪奇的になっていく自作を日本語で朗読。参加者は翻訳版のスライドを見比べながら息をのんで聞き入っていた。女性版ホイットマンと評された伊藤さんも自作を英語で呪術師さながらの独特のリズムで朗読。ケルツさんは「日本文学の特徴は現実と非現実の境界がないこと」と分析した。(加藤麻美/本紙)