【8日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ギャング集団ラテンキングの元メンバーで過去に入獄経験のある男性が17日、コロンビア大学の修士課程を卒業する。
「子どものころから悪かった」というリチャード・ガマラさん(28)はクイーンズ区フラッシング出身。高校生のときにラテンキングに加入し、他のギャング団との抗争にもしばしば参加した。2004年9月、16歳のとき、学校内で拳銃を所持していたとして逮捕され、その後もギャング活動に関わり19歳で刑務所に入った。
ガマラさんに転機が訪れたのは11年。服役していたアップステートのウッドボーン刑務所での同大学公衆衛生学教授ロバート・フリローブさんとの出会いと、当時4歳の幼い娘に会えない情けなさも手伝って、「こんな人生はまっぴらだ」と改心した。フリローブさんも「頭のいい男だとすぐに分かったので、コロンビア大学で学ぶように勧めた」という。
13年に出所するとまず、ニューヨーク市立大学で公衆衛生の学士号を取得。その後コロンビアの修士課程に入学した。「やる気さえあれば道は開ける」と笑顔を浮かべるガマラさん。卒業後は囚人に勉強を教えるなど、自らの経験と学びを生かしたいと考えている。