【10日付ニューヨークポスト】ニューヨーク市矯正局(DOC)は、450万ドル(約5億円)をかけて、受刑者の腕にリストバンドを装着する追跡システムを導入する計画だ。同システムを使えば、電子制御されたリストバンドにより、受刑囚がどの場所にいるかを瞬時に確認できるという。
リストバンドによる追跡システムは、昨年秋、市内の刑務所1カ所および裁判所施設1カ所において試験的に導入されたが、今後拡大し、2018年末までに約1万人の受刑者全員に装着することを目標にしている。同システムは、受刑者や拘置所にいる被告の裁判所への出廷や病院への搬送手順を改善することと、刑務所内で暴力事件が起きた際などに、どの受刑者が現場周辺にいたのかを看守が確認しやすくすることを目的に設計された。また、特定の受刑者に接触禁止命令が出されている場合、その受刑者と他の受刑者の接触を避けることが容易になる。
同局のディナ・モンテス広報担当官は、「リストバンドを使ったリアルタイムの追跡システムは、看守の作業時間を節約することで業務の効率化を図り、受刑者の居場所を正確に追跡できるものと、確信している」と述べた。
市の発表によると、同様の追跡システムはカリフォルニア、ミシガン、バージニア州など全米の一部の州で08年以降採用されている。