こんにちは。ティーチングプロの宮崎です。先日コネティカット州で全米オープンの1次予選が行われ、ジュニアゴルファーのネイソンくんのキャディを務めました。彼は正確なショットで有名な選手ですが、強風の中で苦戦していました。今回は強風時の対処法についてお話しします。
風が強く吹いたときの定石は、低い弾道のショットを打つことです。中・高弾道のショットを打つとボールが風に流されてしまうからです。ネイソンくんは試合中、定石通り低い弾道のショットを打っていましたが、向かい風のとき、常にショートしていました。なぜ彼は低い弾道のショットを打ったのにもかかわらず距離をコントロールできなかったのでしょうか?

図1
一番の要因はボールのスピンコントロールができていなかったことです。彼はバックスピンをかけ過ぎるような打ち方をしていたのです。今年1月のコラム「ボールにスピンをかける」ではバックスピン量を決める要因は「スピンロフト」であると書きました(図1)。「スピンロフト」はインパクト時のフェースの向きと入射角度の角度差で、その角度差が大きければスピン量が多くなり、小さければスピン量が少なくなるというものです。
今回のネイソンくんの打ち方は、向かい風の中スピンロフトを大きくするような打ち方でした。例えば、残り100ヤードだった場合、PW(ピッチングウェッジ)を持って過度な入射角度でボールを打っていました。すると図2のようにスピンロフトが大きいためボールにスピンがかかり過ぎてしまい、風にあおられてグリーン手前にボールが落ちていました。

図2
それではスピン量を減らすにはどうすれば良いのでしょうか? それは「大きめの番手を選択し、必要以上に打ち込まないようにボールを打つ」ことです。図3のように、ロフト角度が立っているクラブを選択し、入射角度を浅くするように打つとスピンロフトが小さくなるので、低くバックスピンの少ない球を打つことができます。これでボールが風にあおられにくくなり、きちんとターゲットまで届くようになります。
向かい風でよくショートしてしまう経験がある方は、ぜひこの「大きめの番手で打ち込まない」打ち方を試してみてください。

図3
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Biography 高田洋平
DPT, CFMT, OCS, SCS, CAOPT,ゴルフを中心としたスポーツリハビリを学びたいと渡米。コロンビア大学でDoctor of Physical Therapy(理学療法学•博士号)を取得。現在Func-Phsyotherapyのオーナー。 ゴルフリハビリの資格:TPI(Titleist Performance Institute) Medical Profession‐Level Ⅲ。
USGA Handicap: +0.3
連絡先/yt@funcphysio.com
TEL (347)-497-0500
Biography 宮崎 太輝
NY市立大学大学院で Exercise Science & Rehabilitationを専攻し、効率よく新しい身体の動きの習得を促すために運動学習を研究。東京でプロやインストラクター、トレーナーに向けてゴルフスイングや指導法の講習を行った経験を持つ。現在はMosholu Golf CourseとWestchester Driving Rangeにてレッスン活動を行う。
連絡先/taikim@motorlearningolf.nyc
TEL (516)-467-6699
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