【18日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】 ブルックリン区ダンボで住居使用の許可を持たない製造業者向けビルの所有者が、違法に増築した部屋を空き部屋シェアサイトの「Airbnb(エアビーアンドビー)」で貸し出していたことが発覚し、ニューヨーク市特別執行部は同所有者に対し、罰金と退去命令を下した。
事の発端は「違法な民泊施設がある」と複数の通報が市へ寄せられたことで、同執行部の担当者がプリマス通りにある問題のビルを訪れたところ、2階建てビルの屋上に5部屋の住宅ユニットが増築されていることを確認した。
同ビルの建物使用許可は製造業目的のみであるため増築は明らかな違反で、無許可でガスや電気も配線されていた。また、緊急用の出口もなく火災報知器も備えていなかった。同執行部のクリスチャン・クロスナー事務局長は「宿泊者だけでなく近隣住民にとっても非常に危険な状態だった。ビルの所有者とホストは市を訪れる人の安全を軽視していた」と非難している。
同物件は、マンハッタン橋と対岸マンハッタンの景観やルーフトップを売りにしており、1人用もしくは2人用の寝室が同サイトに掲載されていたが、現在は掲載差し止めになっている。
同ビルを所有する不動産会社プリマス・リアルティ・コーポレーションには、無許可建築や建物使用許可違反の罰金などに加え、違法増改築に対してはユニット数や日数ごとに罰金がさらに加算され、最大で5万5000ドル(約613万円)が科される。