【18日付amニューヨーク】ニューヨーク州議会の科学捜査委員会に設けられたDNA小委員会は19日、新しいDNA検査「家族検索」法案提出に向け最終調整を行った。立法化されれば、未解決の殺人事件を解決する新しい糸口になると期待されている。
ニューヨーク市内の5地区検事長と市警察(NYPD)のジェームズ・P・オニール本部長も立法化を求める家族検索とは、現場で採取したDNAサンプルが州のデータベースに保存されている型と一致しない場合は、次の段階として、保存している型と類似性がないかを調べるというもの。類似性があれば親族である確率が高く、警察が当人を訪ねDNAサンプルを新たに採取することで捜査の進展が望める。
家族検索は現在、カリフォルニアを含む10州の他、英国とオランダでも採用され、未解決殺人事件を解決に導いてきた。ニューヨーク州でも、昨年8月にクイーンズ区で発生したカリーナ・ベトラノさん殺害事件で現場から採取したDNAでは身元が特定できず、警察や遺族らが家族検索について言及したことから注目されるようになった。
今回の立法化では、適用対象を殺人や性的暴行など公衆安全に脅威となる犯罪に限定している。