7番線で有害な鉛塗料が落下 地域住民がMTAを集団訴訟

 【22日付DNAインフォ】クイーンズ区を走る地下鉄7番線沿線の住民らが22日、ニューヨーク州都市交通局(MTA)に対し集団訴訟を起こした。高架線路が老朽化し、人体に有害な鉛を含んだ塗料片が剝がれ落ちているのにもかかわらず、MTAはこれまで何の対策も講じなかったとしている。
 同区ジャクソンハイツの住民および託児所や飲食店の経営者らを原告とする起訴状によると、MTAは「不当に、認識しつつ、故意に、方針として」塗料が高架線路から落下するのを放置していたとして、同線の52から103丁目駅間の高架構造物の再塗装を求めている。このほど行われた分析により、沿線で見つかった塗料片に許容レベルの50倍近い鉛が含まれていたことが確認されたため、環境汚染と住民の健康を懸念する原告らは提訴を急いだという。
 同線の高架線路は1915年6月以前に建設され、鉛を含む塗料で塗装されたが、その後メンテナンスはほとんど行われていなかった。
 MTAに対して長年にわたり高架線路の修理と再塗装を求めてきたニューヨーク市議会のダニエル・ドロム議員(民主)によると、高架線路の塗装は35年間行われていない。MTAはこれを否定したが、最後に塗装した日付については答えられなかった。

Tim Adams

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