【24日付ニューズデイ】ニューヨーク市消防局(FDNY)は24日、FDNYの助けにより一命を取り留めたニューヨーカーが、救急隊員らと対面する交流会「セカンド・チャンズ・ブランチ」を主催した。毎年恒例となっている同会は今年で23回目を迎え、人生の“セカンドチャンス”を得た10人余りが参加した。
その中の1人、アンドレネ・ボウェスさん(34)は昨年7月15日、4歳になる息子ファラオ君をキャンプに連れて行く途中、地下鉄の中で気を失った。数時間後に目を覚ましたのは病院のベッドの上で、「心肺停止に陥り死亡してもおかしくない状態だった」と医師から知らされた。
ボウェスさんは全く記憶がなかったが、病院に搬送されるまでに5人の消防隊員が心臓マッサージを行い、2人の緊急隊員と2人の救急救命士が除細動器を使って蘇生を試み、骨に穴を開けて治療薬を注入した。その間、3人の警官がパニックに陥った幼いファラオ君の面倒を見ており、混乱の中で母親に関する情報も引き出していた。
再会を心待ちにしていたボウェスさんがこの12人に会うのは、事件以来初めてで、ボウェスさんは「命を救ってくれてとても感謝しています」と話した。そばには今年で5歳になるファラオ君の姿もあった。ボウェスさんによると、ファラオ君の将来の夢は医師になることだという。
ダニエル・ニグロFDNY局長は、「市民の命を救うため、これからも隊員らは日々のトレーニングに励む」と述べた。