【13日付amニューヨーク】配車アプリ「ウーバー(Uber)」の運転手らが失業保険の受給を求めていた裁判で、ニューヨーク州労働局のミシェル・バローズ行政法判事は9日、同社の運転手を法的な「正規雇用社員」として認める判決を下した。ウーバーの運転手を正規雇用社員とする判決は、州初。この判決により、3人の原告および同様の状況下にある運転手たちは、失業保険の受給資格を得ることになる。
判決理由について同判事は、「ウーバーは、通常の対独立請負人(非正規雇用社員)に対する対応とは異なり、運転手の行動規範を作成するなど雇用主対被雇用者と想定できる関係を運転手との間に築いている」と述べた。また、同社が、運輸会社ではなくテクノロジー企業だとする主張も退けた。運転手擁護団体らは、高額な従業員の福利厚生費の支払いを避けてきた同社を非難し、今回の判決を、「労働者の権利獲得のための大きな勝利」と評価した。
同社は、「同局労働局はこれまでに、少なくとも6回は運転手を独立請負人であるとの判断を示しており、また連邦裁判所は、全ての個人タクシーの運転手を独立請負人とみなしている」として控訴の意向を示している。