1WTCのデザインは盗作 韓国出身の建築家が提訴

 【14日付ロイター通信】韓国出身の建築家、ジーホーン・パクさんが14日、ワン・ワールド・トレード・センター(1WTC)のデザインを盗用されたとして、建築事務所のスキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル(SOM)、1WTCを管理するニューヨーク・ニュージャージー港湾公社(PA)、工事を担当したティッシュマン・コンストラクション・カンパニーを相手取り、マンハッタン区の連邦地裁に提訴した。損害賠償と1WTCのデザイン考案および制作者としての認知を求めている。
 1WTCは2002年に国際コンペで優秀作が決まった後、SOMが修正を加えて現在のデザインを完成させた。高さ1776フィート(約540メートル)、104階建ての高層ビルは04年に着工し、14年に完成した。訴状によると、同デザインは、ジョージア州グイネット郡在住のパクさんが1999年に、イリノイ工科大学の大学院生だったときにデザインしたビル「シティフロント’99」と酷似しているという。シティフロント’99は122階建ての高層ビルで、逆三角形を基本とし、上層階が細身になっている。パクさんの卒業論文に関係した教授の1人がSOMで働いており、デザイン盗用の可能性は高いとされる。パクさんは同デザインを5月9日に意匠登録した。
 パクさんの弁護士は、「公正な扱いを受けることを求めているだけだ」と話している。

Khalid Mahmood

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