性別欄の「X」表示許可を NY州の運転免許

 【20日付ニューヨークポスト 】ニューヨーカーの運転免許証に、性別を男または女と明記せず、「X」と表記することを許可する法案が19日、ニューヨーク州議会に提出された。
 同法案を提出したのはブルックリン区選出のフェリックス・オーティス下院議員(民主)。運転免許証の性別をXと表記する州は全米でも珍しく、現在はオレゴン州だけだ。同議員は、トランスジェンダーや性別を男または女のどちらとも認識しないニューヨーカーを法制上で尊重する時代が来ていると主張。「性別の認識については、社会が敏感になっている。州政府も反応すべきだ」と声明文の中で述べた。
 現状では男女2つから性別表記を選ぶよう強制されている。性別に対する個人の選択を尊重するというのが同法案の主旨だが、今年中に議会を通過するかどうかは不明。
 ニューヨーク州における運転免許証取得年齢は16歳以上。18歳まではジュニアドライバーとして制約が設けられる。筆記試験に合格した後、送られてくる運転練習許可証を持って自動車学校などで5時間の講習を受け、路上試験に合格すると、免許証を取得できる。
 カリフォルニア大学ロサンゼルス校の法学部に属する調査機関、ウィリアムズインスティチュートによると、全米で140万人が「トランスジェンダーである」と答えている。
 ワシントンDCではこのほど同様の法案が議会を通過し、一足先にX表記が実現する。
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