ロータ氏がＭＴＡの新局長に　クオモ知事が再登板求める

　【22日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は21日、ニューヨーク州都市交通局（ＭＴＡ）の新局長に、過去に同職を務めたジョセフ・ロータ氏を指名した。同氏は2012年、共和党候補としてニューヨーク市長選に出馬するため、１年間でＭＴＡ局長を辞職したが、ビル・デブラシオ市長に敗れた。
　同氏は現在、ニューヨーク大学（ＮＹＵ）ランゴーン・メディカル・センターの副学長を務め、局長就任後も同職に留任するため、日常業務は別の幹部が行うことになる。ＭＴＡからは、年俸１ドル（約110円）を受け取るという。
　同氏は今年１月、局長への復帰には関心がないことを表明していた。指名はニューヨーク州議会最終日に行われたが、同氏は、知事からの要請に対し、発表の20分前まで首を縦に振らなかったという。
　同氏は、「システムが破たんしていることは認識しており、改善の手助けをしたいと思う。私は挑戦が好きだ。しかし、そう簡単にはいかないと思う」と述べた。
　ＭＴＡは、急増する電車の遅延やインフラの老朽化、またペンステーションの工事に伴うロングアイランド鉄道（ＬＩＲＲ）のスケジュールの変更など、数々の難問に直面している。

ジョセフ・ロータ氏（photo: Metropolitan Transportation Authority of the State of New York）