【26日付バズフィード】ニューヨーク市会計監査局がこのほど発表した報告書によると、市では大不況以降、失われた雇用が全米でも早いスピードで回復しているものの、そのほとんどが低賃金の職種であることが明らかになった。
市では、2007年のサブプライム住宅ローン危機を発端とした世界金融危機の影響で雇用が10万件減少したが、08年から16年にかけ、これを上回る52万9400件の新規雇用が生まれていた。しかし、増加した民間企業の雇用のうち、高賃金は17.1%で、低賃金は半数を超える56%で35万9000件だった。全米でみると、全体的な雇用は4.6%増加したが、市では14%の伸びだった。
同報告書によると、金融危機が投資銀行全体に大きな打撃を与えた景気低迷の初期段階で高賃金の雇用が急減した。08から09年の間に、最も大きく減少したのが金融および専門的サービス業の雇用約6万5000件で、09年以降、金融業に変化はないが、ビジネスおよび専門的サービス業では20%増加している。
08年から16年までに、製造業では1万9000件の雇用が減少していたが、娯楽およびホスピタリティー業では、12万7000件、教育および医療サービス業では、19万3000件の雇用が増えていた。