ユダヤ人芸術家のバス焼かれる ヘイトクライムの疑い

 【26日付NBCニューヨーク】ユダヤ人芸術家による作品「ザ・ミツバー・バス」が週末の間に放火される事件が起き、憎悪犯罪(ヘイトクライム)の疑いが浮上している。
 レビティカス・シャイバーさんが手掛けた同作品は、ブルックリン区のユダヤ人コミュニティーではユダヤ教の精神を表すシンボル的な存在だったという。26日に発見されたときには既に全焼し、バスは原型をとどめていなかった。シャイバーさんはバスを自身のアートスタジオとして使用していた他、毎朝2人の娘を乗せて学校まで送っていた。シャイバーさんはバスを「車輪の付いたアート作品」と呼び、ニューヨーク市で開催される数々のパレードに参加してきただけでなく、最近ではユダヤ系人気エンターテイナーのベニー・フリードマンさんのミュージックビデオにも登場している。
 今回の放火についてシェイバーさんは、「外見がとても派手なこともあり、最初は誰かがいたずらで火を付けたのだろうと思っていた」と話すが、最近になって「被害を受けたのは私のバスだけのようだ」と肩を落としている。
 捜査当局はユダヤ人を標的にしたヘイトクライムの可能性も視野に入れながら捜査を進めている。

YouTubeで公開されているフリードマンさんのミュージックビデオに登場するバス

YouTubeで公開されているフリードマンさんのミュージックビデオに登場するバス