公立校で体育授業時間不足 アフリカとヒスパニック系で顕著

 【6月28日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市の公立学校に通うアフリカ系やヒスパニック系の子どもの多くが、ニューヨーク州が定める時間の体育の授業を受けていないことが明らかになった。ニューヨーク・ロイヤーズ・フォー・ザ・パブリック・インタレストによる調査結果を市教育局(DOE)が分析し6月28日発表した報告書から分かった。
 州規定では、各学年に応じて週に90〜120分間の体育の授業を設けることが定められているが、公立校に通う児童・生徒の半数近くの時間割に、規定を満たす体育の授業が組み込まれていなかった。
 2015年から16年度の間、公立校に通う幼稚園児(5歳)から小学5年生のうち、規定時間の体育の授業を受けていたのはアフリカ系で19%、ヒスパニック系で25%。また特別支援学級に通う幼稚園児から小学3年生までは33%以下だった。
 公立校での体育授業時間数が足りないことについては、長年にわたり批判の対象となっていた。また、市会計監査室による15年の調査では、数百校で有資格の体育教員と運動場が不足していることも判明している。市は、3億8500万ドル(約430億円)をかけ21年までに全ての公立校に体育館を設ける予定。

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