【12日付ニューヨークタイムズ】今年2月にクイーンズ区のホームレスシェルターで結成されたガールスカウト第6000団は12日、ニューヨーク市庁舎で記者会見を開き、市内14カ所のホームレスシェルターに活動拠点を拡大すると発表した。
会見に参加した5歳から11歳の5人のメンバーは、団体結成の由来や自分たちにとってのガールスカウトの意味などについて述べた。ホームレスになる以前もガールスカウトに所属していたというカリーナさん(11)は、「第6000団は、全てのガールスカウトメンバーが姉妹になるということの本当の意味と他人を精神的に支える方法を教えてくれた」と誇らしげに語った。拡大後のメンバー数は500人を見込んでいる。
同団に所属するメンバーは現在27人で、ホームレスシェルターとして使われている同区ロングアイランドシティにあるビジネスホテルの部屋で家族と暮らしている。
ガールスカウト・オブ・グレーター・ニューヨークが今後3年間にわたり活動拡大の指揮を執る。年間の運営資金は、市ホームレスサービス局からの約32万ドル(約3600万円)、シャーレーン・マックレイ市長夫人が運営する市長基金、アドバンス・ニューヨーク・シティからの約5万5000ドル(約623万円)から賄われ、制服やスナック類の購入、その他の費用に充てられる。
市ではホームレス人口の増加が社会問題となっており、うち約40%を子どもが占めている。