【13日付ポリティコ】連邦控訴裁判所は13日朝、収賄などの疑いで昨年有罪判決を受けていたニューヨーク州議会元下院議長のシェルドン・シルバー被告の上訴を認め、第一審判決を破棄した。
元被告は、公務員としての立場を利用し便宜を図った見返りに賄賂を受け取り、その利益をマネーロンダリング(資金洗浄)した疑いで連邦地方裁判所ニューヨーク州南部地区から起訴され、昨年5月、公正職務執行詐欺および恐喝、マネーロンダリングの罪で12年の実刑判決を受けた。1カ月後の6月、連邦最高裁判所が、バージニア州のロバート・マクドネル元知事の裁判で、違法対価の見返りとみなされる公務員職務を再定義する判決を下したことを受け、今年3月、連邦控訴裁判所に上訴した。
マクドネル元知事の判決では、公務員のとった行動を犯罪行為とみなすには、面談や電話といった行為ではなく、投票や政府資金の配分など明白な違反でなければならないとされた。被告は、「職権を利用して行使されるいかなる行為も公務とみなされる」とする15年の第一審での陪審員への説示が、間違った判決を導いたと主張していた。連邦控訴裁判所はこれを認め、連邦地方裁判所に審理を差し戻した。