【14日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ブルックリン区の連邦検事局は13日、高齢者および障がい者向けの医療保険制度「メディケア」と低所得者向け医療保険制度「メディケイド」に1億2500万ドル(約140億円)以上の医療費を不正に請求していた疑いで、同区およびクイーンズ区の医療従事者10人を起訴したと発表した。連邦政府が全米を対象に行なっていた史上最大規模の医療詐欺事件に関連するもので、これまでに両制度に13億ドル(約1450億円)もの不正請求をしていた412人の医療関係者が告発されている。
理学療法士のウェル・バクリー被告や医師のエイブラハム・デモス被告、カイロプラクターのアレキサンダー・カバシュ被告など、医療関係者10人は、患者を獲得するためにリベートを払い不正請求をした疑いが持たれている。患者らの医療費は、メディケイドまたはメディケアにより支払われていた。
ジェフ・セッションズ司法長官は、「信頼を受けた医師や看護師、薬剤師など、これほど多くの医療従事者が誓いを破り、患者よりも金銭を優先した」と非難した。全米で詐欺取り締まりの対象となっていた医師や医療サービス従事者らは、捜査および起訴について事前に知らされていたという。