薬物乱用者治療施設で差別 トランスジェンダー患者の受け入れで

 【13日付ニューヨーク市発表】ニューヨーク市人権委員会は13日、市内4カ所にある薬物乱用者治療施設におけるトランスジェンダーの患者に対する受け入れ方針に差別があったとして提訴した。提訴されたのは、マンハッタン区のアディクツリハビリテーションセンター、ブルックリン区のサルベーション・アーミー・アダルト・リハビリテーションセンター、ブロンクス区のプロメサ・レジデンシャル・ヘルスケアセンター・ファシリティー、クイーンズ区のトーマス・アンド・マリー・ホワイト・ヘルスセンターの4施設。
 同委員会法執行部の申し立てによると、4施設は、トランスジェンダーの患者の受け入れ拒否や、患者が自認する性別ではなく生まれながらの性別による部屋分け、患者に対する身体検査、トランスジェンダーの患者の隔離など、違法な受け入れ方針を採用し、性自認差別を行っていた疑いがもたれている。これらの施設は違反について通知され、委員会は調査を続けている。
 市のメンタルヘルスおよび薬物乱用撲滅への取り組みを指揮するシャーレーン・マックレイ市長夫人は、「中毒やうつ病、メンタルヘルスのあらゆる問題を抱えている者に対して最もしてはいけないこと。それは差別だ」と訴えた。

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