レール構造が被害拡大の原因 2年前のメトロノース脱線事故

 【24日付NBCニューヨーク】米国家運輸安全委員会(NTSB)は24日、ウエストチェスター郡で2015年、SUVとメトロノース鉄道の列車が衝突し6人の死者を出した踏切事故で、被害が拡大した原因が通常とは異なったレールの構造にあると結論付けた。
 同年2月3日、ニューヨーク市から約20マイル(約32キロメートル)北にある同郡バルハラの踏切で、エレン・ブロディさん=当時(49)=の運転するSUVが、遮断機が下りた線路の上で立ち往生していたところ、ハーレム線の列車と衝突。この衝突により車が爆発、列車の先頭車両が炎上、乗客5人とブロディさんが死亡し十数人が負傷した。
 NTSBの調査員は、給電用レールが約340フィート(約104メートル)にわたり地上から持ち上がった形になり、SUVの燃料タンクを突き刺し、列車の車体の一部を切断していたのを確認した。同レールはアンダーランニングまたはアンダーライディングと呼ばれる構造で、列車に取り付けられた集電靴が給電用レールをこすりながら走行し、電気を取り入れる仕組みとなっていた。
 NTSBは25日、レールの構造が被害を拡大させたことは認めたものの、事故の責任はブロディさんにあると結論付けている。

Adam E. Moreira

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