【26日付ニューヨークポスト】ニューヨーク市が運営する病院への入院理由で最も多いのは精神疾患であることが、市独立予算委員会(IBO)が26日発表した報告書により明らかになった。
市立病院に入院した精神疾患を持つ患者数は、2009年から14年の間に、2万550人から2万4050人へと20%増加していた。寄付により運営される病院では5%減少していた。
現在2480人以上の精神病患者が市内37の市立および民間病院に入院しており、その約半分が市立病院に入院している。
市が運営するベルビュー病院とキングス郡病院、エルムハースト病院の3院は、市の精神病患者全体の25%を受け入れている。市立病院のベッド4730床のうち約30%が精神病患者のために確保されている一方で、民間病院のベッド1万9090床のうち精神病患者のために確保されるベッドはわずか8%だった。
IBOは、調査時期に医療保険制度改革(オバマケア)の導入が重なり、補償範囲が行動障害にまで拡大されたことが、市立病院での精神病患者の入院数が増加した原因だと推定。また、市では09年から14年の間に9つの民間病院が閉鎖されているため、市立病院に患者が移ったことも増加の一因とみている。