【6日付amニューヨーク】ニューヨーク市の不動産業者が、仮想現実(VR)を活用した物件の見学を積極的に取り入れている。
不動産業者が提案しているのは、自宅にいながらVR動画でモデルルームや賃貸物件の内部を見学できる新しい家探しの方法だ。スマートフォンにアプリをダウンロードしてVR専用のメガネを装着すれば世界中どこからでも見ることができ、海外在住の顧客にも対応できる。
VR動画はありのままの状態を映すため、「何もかも丸見えで隠しようがない」と不動産業社、シティハビタットのローリー・ボルジャーさんは話す。一方で、「高価な物件でない限り、今のところVR動画の開発費用が高く、価値を見いだせない」と話す不動産会社ハルステッドのマット・レオーネさんのような否定的な意見もある。
完成した物件の内部だけでなく、未完成の物件を内見するのにVR動画が使われることも多い。建設中のコンドミニアムの完成予想図をVR動画でツアーできるよう開発を進める不動産会社もある。
VR動画を使った物件案内はテレビゲームに慣れている若年層への訴求効果が期待されており、今後、サービスが拡大していくと予想されている。