地下鉄のれき死体放置を懸念 MTA職員の休憩室に

 【13日付amニューヨーク】ニューヨーク州都市交通局(MTA)職員で構成する労働組合はこのほど、ニューヨーク市の地下鉄にひかれて死亡した人の遺体が、MTA職員の休憩室に長時間放置される傾向があるとして懸念を表明した。
 地下鉄で事故が発生するとMTAは安全確保のために線路の電力を落とし、NYPDに連絡する。警官が駆けつけ、「現場」を保全する。死者が出た場合は、検視官を呼びその到着を待つ。その間、遺体は一般人が出入りできない場所に保管することが義務付けられており、その場所として職員の休憩室が使われる可能性があるという。
 検視官が到着するまで2時間以上かかっているのが現状で、職員の衛生面と精神面にも悪影響があると労働組合は主張。「市は事故後に遺体処理を速やかに行う努力を怠っている」として、一刻も早く検視官を派遣するよう訴えている。
 これに対しビル・デブラシオ市長は、「検視官の待ち時間は、昨年の2.4時間から1.9時間に短縮している。また、検視官事務所の予算を1100万ドル(約12億円)追加、職員を127人増やし650人態勢で臨んでいる」と反論している。

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