業界に「壊滅的打撃」の可能性 ガーメントディストリクト移転調査

 【16日付DNAインフォ】ニューヨーク市が進めるガーメントディストリクトのブルックリン区サンセットパークへの移転は、業界に「壊滅的な打撃を与える」との調査結果がこのほど発表された。調査は市美術協会が美術大学のプラット地域開発センターなどと協力して、同地域の事業主や従業員など234人と顧客96人を対象に実施した。
 調査によると、事業主の88%が「移転するくらいなら廃業する」と、80%が「長期間の賃貸保護が確保できればマンハッタン区内のどこかに移転してもよい」と答えた。また従業員の83%が「通勤時間が45から90分長くなる」と、80%が「移転先に通ってまで仕事を続けたいと思わない」と答えた。さらに65%の顧客は、商談などのために移転先まで足を運ぶことは「あり得ない」と答えた。調査結果を受けて同協会は「この地域が服飾業界の中心として定着していることを如実に表している」と指摘している。
 市は再開発変更の一環としてガーメントディストリクトの移転を計画。サンセットパークにデザイナーやメーカーのための場所を確保すると約束している。都市計画局は21日に移転計画に関する公聴会を予定している。

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