【15日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク市の公立小学校で、ホームレス児童の数が増えている。NPO法人の児童・貧困・ホームレス研究所が14日に発表した報告書から明らかになった。
同報告書によると、2015~16学年度に、ニューヨーク州の州都オールバニ―市の人口と同じ10万人に上るホームレスの児童が市の公立校に通っていた。この状態が続けば、市の公立小学校に通う児童の7人に1人がホームレスになる。
市では家賃の高騰や連邦および州からの援助の減少、州の住宅補助プログラムの終了などにより住居を失い、ホームレスになる世帯が増え、過去6年間に市の公立校に通う児童14万人以上がホームレスになっている。
市の定義では、車内やモーテル、親戚や友人の家、ホームレスシェルターなど仮の住居で暮らしている者もホームレスに含まれる。同学年度にホームレスシェルターで暮らしていた児童の数は3万3000人だった。
ホームレスの児童は平均で学年度の半数に当たる88日間を欠席しているとされ、学年度の途中で転校することが2回以上あるという。ホームレスの子どもは自宅で暮らす子どもと比較し、停学処分を受けたり退学したりすることが多く、学力も劣るとされる。