顔認証技術で逮捕者増加 個人情報の窃盗や詐欺

 【21日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は21日、州陸運局(DMV)が2010年に導入した顔認証技術により、同年以降に個人情報窃盗や詐欺に関与した疑いのある4000人以上の逮捕につながったと発表した。
 同技術は、DMVのデータベースに記録された情報と運転免許証の写真を照合することにより、2つ以上のIDを使用する者を識別するために開発された。16年にDMVのデータベースが改良されて以降、州では、ニューヨーク市の122人を含む322人が逮捕されている。
 逮捕者の中には、客の個人情報を盗み、他州で運転免許証を取得してレンタカーを借り、客の口座から5万ドル(約550万円)を詐取した運送業の男や、盗んだIDで他人の社会保障制度給付金を受給しようとした男、プエルトリコの刑務所に収監中の人物の氏名を使っていた男や、偽名で失業保険を受給していた男などがいた。
 逮捕された4000人以外にも、約1万6000人がDMVによる行政処分を受けている。
 10年から13年に実施された調査によると、2枚以上の運転免許証を所持していた運転手1万2300人の約25%が、自分の免許証を所持していなかった。

Sheila Scarborough

Sheila Scarborough