【22日付ABCニューヨーク】ニューヨーク市内の眼科が普段より混雑している。21日に起こった日食の前には、観測用メガネなどを使うよう各機関が注意喚起をしていたにもかかわらず、多くのニューヨーカーがうっかり裸眼で太陽を直視してしまったからだ。
マンハッタン区ローワーイーストサイドにある、眼科医ジェシカ・リーさんのクリニックでは日食以後、患者が急増。「視界の中央部に変化が出たり、色が違って見えたり、見えない部分が出てきたら、眼科医に相談するべき」とリーさんは話す。
実際、22日にリーさんが診た患者の中には、目が充血する、視界が曇る、色の認識が劣るなどの障害があった。いずれも裸眼で日食を観察したと告白している。
「太陽がいつもより明るかったというわけではない。日食でかえって見やすかったのが災いした」とリーさんは分析、「網膜は痛みを感じないため、危険だ」と警告する。「皆、重症化していないのは不幸中の幸い」と安堵しながらも、「皆既日食を観測できた地域では、目を傷めた人がもっと多かったのではないか」と心配している。
トランプ大統領もこのうっかりをしでかし、側近を慌てさせたという。