警官へのCPR訓練義務化 7年前の死亡事故きっかけに

 【27日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は27日、州警察およびニューヨーク市警察(NYPD)の警官に、心肺蘇生法(CPR)の訓練を受けることを義務付ける法案「ブリアナ法」に署名した。施行は10月から。
 同法の下では、救急救助に当たる全ての警官はCPR訓練の受講が義務付けられ、2年ごとに訓練を受け直す必要がある。また警官候補生は、正式採用の前に同訓練を受けなければならない。
 ブルックリン区ボーラムヒルに住むカルメン・トレスさん(41)は2010年、娘のブリアナ・オジェダさん=当時(11)=がぜんそくの発作を起こしたため、車で病院に向かっていたところ、NYPDのアルフォンソ・メンデス巡査に停止を命じられた。カルメンさんは同巡査に、CPRを施すよう頼んだが、「やり方を知らない」と断られ、ブリアナさんはロングアイランドカレッジ病院到着後間もなく死亡した。ブリアナさんの父マイケルさん(49)とカルメンさんは、事故以降毎年、州都オールバニ市に出向き、同法案成立を推進してきた。
 NYPDでは、CPR訓練の受講は義務付けられていないが、州警察では、CPRの訓練があるという。
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