【30日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ここ数年社会問題ともなっている地下鉄の遅延によりニューヨーク市職員の労働時間の損失が例年より増加していることが、市独立予算委員会(IBO)の分析によりこのほど明らかになった。
今年に入ってからこれまでに、地下鉄の遅延により市職員の労働時間の損失は1万7143時間で、この状態が続けば、1年間で昨年より約30%増の2万6000時間になると推測されている。2014年は1万8191時間、15年は1万9142時間、16年は1万9417時間だった。労働時間の損失が大きい日のほとんどが地下鉄網で大きな問題が起きた日と重なり、損失時間が長かった日は16年と17年に集中していた。
今年1月9日、マンハッタン区の西4丁目駅で凍結した水道管から線路に水が漏れ、8つの路線に遅れが生じたことで、1075時間が失われた。5月9日には、ブルックリン区のデカルブアベニュー駅で午前8時30分に停電が起きB線が停止、8つの路線が1時間にわたり影響を受け725時間を損失した。
市長室の広報担当は、「労働時間損失からみても、ニューヨーク州は、地下鉄網の改善を目的にした市長の税収計画を支持すべきだ」と話した。