【5日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市教育局(DOE)の職員が、廃棄予定の鶏肉をホームレスに提供するよう指示していたことがこのほど明らかになった。
問題となったのはテキサス州にあるソマフーズ社の鶏のドラムスティック。3月に市の学校で子どもから、同社が製造する鶏ささみフライの中から「鉄の破片のような物が入っていた」と報告があり、同社製品の配給を中止していた。
学校で同社製品の提供を中止したことにより、15万ドル(約1630万円)分のドラムスティックが倉庫に残ったままになっており、DOEの職員は残った鶏肉を廃棄するのではなく、食料支援団体のフード・バンク・フォー・NYCなどに寄付するよう配給会社に指示していたという。
ホームレス擁護団体コアリション・フォー・ザ・ホームレスの取締役、デイビッド・ギッフェンさんは、「市の職員がホームレスに廃棄食品を提供するとは受け入れ難いことだ。このようなことが二度と起こらないことを願う」と怒りをあらわにした。
問題のドラムスティックは8月、市内のホームレスシェルターやスープキッチンで消費されたが、苦情や食中毒などは報告されていない。