記録史上最も安全な8月 ネイバーフッドポリシング奏功

 【5日付NYPD発表】ニューヨーク市警察(NYPD)の統計から、市で8月に報告された犯罪件数が昨年同月に比べ大幅に減少し、記録史上最も安全な8月だったことが分かった。殺人が60%、銃関連の事件が42.1%、重犯罪が10.3%、窃盗が10.8減少していた。
 ビル・デブラシオ市長とジェームズ・P・オニールNYPD本部長は5日、ブロンクス区の第41分署で記者会見を実施。各分署の警官らがチームに分かれ、毎日同じ時間帯に同じ管轄内を巡回し、地域住民との関係を築く「ネイバーフッドポリシング」など、NYPDの積極的な地域活動が治安改善につながったとの分析を発表した。
 市長は「NYPDとニューヨーカーが共に治安の改善を目指し取り組んだ結果、これまで考えられなかったほど犯罪が減った」としながらも、「これで満足してはいけない」と気を引き締め任務に当たるよう激励した。オニール局長も、できる限りの犯罪予防策に努めたとし、「街の安全を保つため日夜仕事に励むNYPDのメンバー1人1人を大変誇りに思う」と部下を労った。
 軽犯罪を徹底的に取り締まり、重犯罪を予防する「割れ窓理論」を採用してきた市の犯罪件数は近年、減少し続けている。

記者会見するデブラシオ市長(中央)とオニール本部長(右)(photo: Edwin J. Torres/ Mayoral Photography Office)

記者会見するデブラシオ市長(中央)とオニール本部長(右)(photo: Edwin J. Torres/ Mayoral Photography Office)