【14日付ニューヨークタイムズ】ニューヨークのビル・デブラシオ市長は14日、ブルックリン区で記者会見を行い、地球温暖化対策の一環として、市内にある一部のビルをエネルギー効率の優れたビルに改良することを義務付ける条例案を発表した。2万5000平方フィート(約2320平方メートル)を超える規模の居住用、商用、倉庫用ビルが対象となり、2030年までの実施を目指す。
同条例案では、ビルが消費できるエネルギーの最大値を設定し、蒸気暖房装置の改良や断熱材の導入、エネルギー節約型のボイラーの設置などにより、消費エネルギーを節約する。違反が見つかったビルには、ビルの大きさや基準値を超えたエネルギー消費量に基づいた罰金を科す。基準を大幅に超えた3万平方フィート(約2780平方メートル)のビルでは、罰金が6万ドル(約670万円)に達する可能性もある。
調査によると、対象となる2万3000棟のビルうち、1万4500棟のエネルギー効率が非常に悪いとされる。
同案の実現には市議会の承認が必要となるが、会見に同席する市議会議員の姿は皆無。市長は、「(地球温暖化は)生死にかかわる問題だ」と訴えた。