【20日付DNAインフォ】ブルックリン区ダンボにあるウォッチタワーではデジタル時計が時を刻んでいる。イースト川を挟んだ、ニュージャージー州行きのフェリーが出るマンハッタン区のピア11からもよく見える。しかし、この時計に頼るとフェリーに乗り遅れる可能性がある。18日時点で５分遅れているからだ。
「よく見えるから、この時計に頼る利用者が多い」と話すのはフェリーを運営するニューヨークウォーターウェーのスタン・ルボウィッキさん。「乗り遅れないように、ウォッチタワーの時計は無視してほしい」とのアナウンスをこのほど、流すことにした。
ウォッチタワーは、宗教団体エホバの証人の本部ビル。ブルックリン橋のふもとで約50年にわたり時間と気温を表示し、親しまれてきた。同本部のウェブサイトによると、この時計は常にメンテナンスが必要で、「多くの若者が維持に尽力してきた」という。
しかし、この時計はもうすぐ撤去される。ビルは今年６月、約３億4000万ドル（約382億円）でクシュナーカンパニーズなどの不動産開発業者グループに売却されたからだ。同グループはニューヨーク市に時計の撤去を申請しており、時刻の遅れについてはコメントを控えている。
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