【20日付NBCニューヨーク】1990年代から北朝鮮の国連大使に科されてきた駐車違反の罰金未払い額が、15万ドル(約1680万円)に上っていることがこのほど明らかになった。
外交官であろうと一般車両同様、駐車違反をすれば罰金を支払う義務がある。しかし各国の大使館が集まるニューヨーク市では駐車違反の罰金を踏み倒す外交官も少なくない。中でも北朝鮮は、1300回以上も駐車違反チケットを切られているにもかかわらず、それらの罰金の多くが未払いのままだ。
この指摘に対し北朝鮮国連大使の書記官と名乗るチョン・チョ氏は、「事実無根だ」と反論。「外交官ナンバーを登録更新するため、違反通知を受け取ったらすぐに支払うようにしている」と主張している。
チョ氏が述べるように、市は2002年に駐車違反の罰金逃れ対策として、罰金を3回以上踏み倒した外交官に対して、外交官ナンバーの更新を拒否する措置を取った。この取り組みが功を奏し02年から今夏までの罰金未払い額は約70万ドル(約7840万円)にとどまり、1990年代から02年までに記録された約1600万ドル(約18億9000万円)から激減した。
北朝鮮以外にも中国が約40万ドルを滞納している他、シリアは約36万ドル、イランは約18万5000ドル、ロシアは約10万ドルの罰金を未払いのままだ。罰金が徴収できていないのが現状だが、ビル・デブラシオ市長は「罰金が見過ごされることはない」と強調した。