【26日ニューヨークポスト】マリアン・セルデスさんは女優としてだけではなく、ブロードウェーなどでの演技指導者としても知られている。パティー・ルポーン、ケビン・スペイシーなどの名優がその教えを受けた。セルデスさんは2014年に86歳で亡くなったが、彼女の晩年をまとめたドキュメンタリー映画「マリアン」が物議を醸している。
「陰惨で見るに堪えない映画。マリアンは虐待されていた。忍びない」と友人の作家、ジェームズ・グリソムさんはブログに書いた。他の友人たちも、「見ながらぞっとした」「プライバシーの侵害。素晴らしいキャリアや美しい人柄に傷がつく」などと酷評した。
映画を観た人によると、晩年アルツハイマー病を発症し、認知障害を患う姿がその大部分を占めているという。最近、カリフォルニア州ロサンゼルス市で1週間ほど上映されたが、関係者から上映中止を求められ、インターネット上からも映画の情報などが消えた。リック・ロジャーズ監督はコメントを控えている。
セルデスさんの遺産を巡っては残された家族の間で争いが起きている。関係者によると、セルデスさんの娘は「この映画とは無関係。虐待した覚えもない」と話している。