【3日付amニューヨーク】ニューヨーク州都市交通局(MTA)は3日、ラッシュアワーの混雑を緩和するため、座席数を減らした車両を地下鉄E線に導入した。
改良された車両は、両端にある座席を取り除くことで、通常より最大10人多く乗車できるようになる。数ある路線の中でも特に混雑するE線のラッシュアワーの負担を減らすと同時に、車両故障の原因となっていた自動運転装置も新しいものに取り替えたことで、遅延が少なくなると期待されている。
この取り組みはMTAが約8億3600万ドル(約940億円)をかけて行っている地下鉄改善計画の一環。座席数を減らすだけでなく、スムーズに乗降できるようドア付近に出口を示す矢印を設置し、車両内には運行状況などを伝えるLEDパネルも取り付ける。既に改良された10両編成の電車2本を運行しており、今月末までには約100車両が運行を開始する予定だ。加えて、L線やマンハッタン区42丁目を走るシャトル(S線)にも同様の車両の導入を検討している。
MTAのジョー・ロータ局長は、「より多くの利用客が快適に地下鉄を利用できるようにする。今回の取り組みは利用者の満足度向上に向けた大きな一歩だ」と話した。