【4日付amニューヨーク】ニューヨーク市警察(NYPD)は3日、児童・生徒による学校への凶器持ち込みまたは没収されるケースが最近増えていると発表した。
今年7月1日から10月1日まで、市の公立学校で没収された凶器は328個で、昨年の同時期に比べ48%増加している。
ブロンクス区の高校では9月27日、18歳の男子生徒が飛び出しナイフを持ち込み、教室で15歳の下級生を殺害、別の男子生徒に重傷を負わせる事件が発生。学校内での殺人事件は1993年以来となったこの事態を受けて、NYPDのブライアン・コンロイ副本部長は「学校に凶器を持ち込む子どもが増加傾向にあることは認識しており、数年前から対策に乗り出している」と述べた。また、事件が起きた高校に金属探知機が設置されていなかったことについては、「市の公立学校で現在、金属探知機が導入されているのはわずか6%」と釈明している。
一方で、没収された凶器のうち57%が金属探知機のない学校で発見されていることも判明している。
市内全体でみると子どもによる犯罪は減少している反面、凶器検出率は上がっていることについて同副本部長は、「凶器を持ち込む子どもが増えているのか、または学校職員や警備員がいち早く凶器に気付くようになったのか原因は定かではない」としている。