【9日付DNAインフォ】ニューヨーク州および市は9日、オピオイド拮抗薬を販売する製薬会社と1年間の独占契約を結んだと発表した。激増するオピオイド系鎮痛薬による過剰摂取による死亡事故の防止が目的。
市は今年、約780万ドル(約8億8000万円)を投じ、2つ以上の機関を通じてオピオイド過剰摂取の拮抗薬であるナロキソンを購入しており、州は約700万ドル(約7億9000万円)を同薬の購入に費やしていた。ナロキソンの市販薬「ナルカン」を製造販売するアダプトファーマ社との間で締結した契約では、州および市は、その他の製薬会社からナロキソンを購入することを段階的に廃止し、薬品が迅速に配送されるよう集中発注システムを構築する。
州と市はこれまで警察や救急隊などの各機関がそれぞれ別の製薬会社と契約し、ナロキソンを購入していたため、価格や配送にかかる時間にばらつきがあったが、今後は1カ所で注文し、直接各機関へ配送される。
市保健精神衛生局は、今年に入ってからこれまでに4万5000セット以上のナロキソンを配布しており、その価格は1セット60ドル(約6700円)から75ドル(約8400円)だという。